狭心症と心筋梗塞は、様々な心臓病の中でも最も多い心疾患です。そしてこの2つの心疾患は、必要な量の血液が心臓に送られないために起こるので、「虚血性心疾患」に分類されます。ではこの「血液が心臓に送られない」状態とはどのようなものなのでしょうか。
心臓を動かしているのは心筋という筋肉ですが、この心筋のための血管があります。これが冠動脈で、心筋が活動するための酸素や栄養素を含んだ血液を送りこんでいます。しかしこの冠動脈において血流が悪くなると、十分な血液が心筋に送り込まれなくなり、その状態が続くと心筋の細胞が酸欠や栄養不足のために死んでしまいます。この状態が虚血性心疾患という心臓病です。
そして、冠動脈の血流が悪くなる原因を作っているのが動脈硬化なのです。動脈硬化は血管が老化してもろくなってしまうために起きますが、生活習慣による部分も大きいのです。心臓病の4つの危険因子と言われる、高血圧、高脂血症、高血糖、喫煙は、いずれも動脈硬化の原因になり得るものです。最近では、これらに肥満とストレスを加えて、6大危険因子とも言われるようになりました。
動脈硬化にならないような生活は、心臓病の予防にもつながります。高血圧にならないよう塩分は控えめにして、野菜中心の和食をメインにして高脂血症を防ぎましょう。また高血圧予防のためには、もちろん糖分の摂りすぎに注意して、禁煙に向けての努力も必要です。心臓病の中では最も患者が多い虚血性心疾患は、もっとも生活習慣の影響を受けやすい病気であることを覚えておきましょう。