心臓病の危険因子には「高血圧」「高脂血症」「高血糖」がありますが、それぞれの治療や予防策として「カロリーを抑えること」「肥満に注意すること」などが挙げられます。つまり、心臓病を引き起こす要因の中に肥満が入っているとも言えるのです。
肥満といっても、皮下脂肪が下半身に溜まっている肥満と、脂肪が臓器の周辺に溜まっている肥満がありますが、問題なのは後者の「内臓脂肪蓄積型」の肥満です。この型の肥満の場合には、脂肪分が皮下組織や内臓だけではなく、血中にも多く含まれています。そうなると高脂血症へとつながり、やがて動脈硬化を起こし心臓病へと発展してしまいます。
動脈硬化は、日本人の3大死因に入っている狭心症や心筋梗塞の原因になることを考えると、肥満がいかに危険であるかが分かるでしょう。以前は、日本人にはこの内臓脂肪蓄積型の肥満は少なかったのですが、食生活の変化などで欧米人と同じような体質になってきていると言われています。最近はメタボリックシンドロームなどと言って、お腹が出ているのが気になるという人も増えています。
さらに、肥満がいけない理由は、心臓に負担がかかることも挙げられます。成人の心臓の大きさは体格が良くてもそれほどの差はありません。そのため、肥満で大きな体をしていても心臓も大きいわけではないので、その大きな体を動かすためには心臓に負担がかかります。
肥満の予防や解消は、心臓病対策だけではなく、様々な生活習慣病の対策にも共通しています。日々の生活習慣を改善する、食生活を見直す、運動不足を解消するなどを実践することは、長く健康に暮らしていくための第一歩なのです。